サクラ 満開!

・たーくんとの出会い

たーくんとは、そんな時に出会った。

近くの河原。

犬の散歩道。

私は、泣きたくなると其処に行く。

飼い犬の名前はマロン。

巻き毛のダックスフント。

河原にマロンを放して、私は草むらに腰をおろす。

マロンが自由に走り回るのを見ている。

遠くで、サッカーをしている少年の姿がチラホラ見える。

後は、誰もいない。

泣いても、誰も気にはとめない。

だから私は、
ここでなら安心して泣けた。


突然に、草の生い茂ったあたりから、大型犬の吠える声がした。

マロンの低く唸る声も重なった。

私のいる所からは、マロンの姿は見えなかった。

「マロ~ン」
私は大声で呼んだ。

「キャイン・キャイン・キャイン」
甲高い、マロンのなき声が聞こえた。

私は慌てて、駆け寄った。
鎖のついたままの大型犬が身構えていて、マロンに襲いかかろうとしている。

「マロン」
私は無我夢中でマロンに駆け寄った。
庇うように抱きしめた。

目をギュッとつむって、丸くなった。
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