サクラ 満開!

・美悠と彼

「ラウソン」の駐車場。
隅っこでヤンキー座りをしている美悠を発見した。

暗くて、よく見えない。

さらに、奥のうーーーーーんと、暗いところ。
美悠以外に、なんか動くものが見える。

猫?犬?美悠が弟たちを連れてきたん?


「美悠、キタ・ミナミ」
中学校の頃に流行っていた、お寒いギャグで声をかけた。

ノロッと美悠が立ち上がって、こっちに歩いてきた。

その後ろに美悠の影のように何かが動いた。

そして、一緒にユラユラと近寄ってきた。


明るくなり始めた場所あたりで、
美悠は影の方を振り向いた。

そして、影の首に手を回して、キスした。
男の人だった。


数秒のこと。(多分)
でも、長い時間だったように思った。


私たちより何歳か年上のその男の人は、暗闇の方に歩いていった。
その先に、トラックが止まっていた。

「あっ、あれが美悠の彼だ」
直感的にそう感じた。
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