極上エリートの甘美な溺愛
「ど、どうしたの?」
「ん?玲華が羨ましそうに見てたから」
「え?羨ましいって……」
「そう。あの二人に羨望のまなざしを向けて。おまけに口も開いたままだった」
くくっと肩を震わせながら、将平は更に玲華の手を強く握りしめた。
白いテーブルクロスの上で、お互い身を乗り出すように手を繋ぎ合って。
そして見つめ合うなんて、と。
玲華は今のこの状況が理解できず、戸惑うばかりだ。
「あの、えっと、羨ましいっていうのは確かにそうなんだけど、この手……意味がわかんない」
照れながら、途切れ途切れに呟く玲華の言葉に、将平は小さく息を吐いた。
何かを決めたような、強い視線をたたえながら。
「土曜日の晩、『リブロ』でもこうして玲華の手をテーブルの上で握ったの、覚えてるか?」
「えっと、そうだったっけ?」
「ああ、俺が玲華の手をこうして握って。卒業式の写真を見て……美保や純太の話をしただろ?」
「そ、そうだったね……」
真面目な光を瞳に宿らせている将平の口調は重くて、冗談で言葉を発しているとは思えなかった。
今日この店にくるまでの軽やかで、それでいて甘い空気を漂わせていた将平とは全く違うその様子に、玲華はどう応えればいいのかと視線を揺らす。