いつか見つけてね。
デート..


俺は今タミーと一緒に京都へ来ている。

彼女にどこ行きたいと聞くと、どこでもいいって答えるから。

アメリカ人にはこの場所は感動するだろうと思って。


やっぱり、好奇心いっぱいの目で色々と見て回る彼女がとっても可愛く見えた。


もう、何年ぶりだろうか、


空港で見かけた彼女はすごく大人っぽくなっていた。


テレビやネットで時々見ていたが、その時はこんな感じだったかな?なんて昔と比べているだけだった。


けど、実際空港で思いっきり抱きつかれて彼女の澄んだ声を聞くと百聞は一見にしかずってマジで思った。



カメラで写真を撮っていると、マネージャーから何度も連絡があった。


流石に一流歌手が付き人無しでこんな風に俺と回っているのは納得行かないんだろう。


行き先を突き止めたマネージャーが俺とタミーのところに来た。



「タミーのマネージャーのミンです。

史也さん、彼女に何かあると困るのでボディーガードだけでも付けたいんですが、了承してくれますね?」


まるで俺には拒否権がないようにガタイのでかいアメリカ人がやってきた。



「ミン、


今日は史也とまわるんだからほっといてって言ったでしょ?


休みまで制約されるなんてひどい。」


さっきまで笑顔だった彼女から笑顔が消えて能面のように無表情になる。


「俺、一応空手やってたし、護身なら大丈夫ですよ?」


そうミンに伝えると

「そうなんですか、でもわかってると思いますが、タミーは一流歌手なんです。


もし何かあったら。」


「あったら?


俺が責任取りますから。」


そう言うとタミーの顔がパッと色をつけてきたのがわかった。


「わかった。


その代わり、近くには来ないで。史也に守ってもらうから。」


とミンを納得させた。


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