いつか見つけてね。
クリスマス
みんなで駅で待ち合わせ、少し早く着いた私は一人ベンチで座って検定の本を読んでいる。


すると、誰かが私の前に来た。


私は顔も上げずにまだ検定の本を読んでいる。

見上げる必要もない、だって男性用スニーカーを履いてるジーンズの足元が本を読む私の視界に入ってきたから。

今日は友達と買い物、男性に会う予定はない。




「ここいい？」

と聞いてきたので


「はい。」

と私は端っこに座り直した。

ここは大通り、変な人だったら大声出せばいいし、すぐに逃げられる。


「待ち合わせ？」

と聞かれ

「はい、少し早く着いてしまって。」


ハッと自分がこの人に話し込んでしまいそうになって口をつぐんだ。


知らない人にこんな風に話すことはほとんどないから、ただこの声に懐かしい気がして、普通に会話してしまってた。


その人の声が懐かしかったから。


顔を上げてその理由がわかった。

















それは私の元カレだったから。






「久しぶりだな。」





体が固まった。


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