レンタル彼氏【完全版】
完璧、事後報告。

というか、確信犯?


「…尚子」


「はい」


「もう、絶対行かないからやめてね?」


「うんっ!わかったー!いずちん大好きぃ」

そうやって私を抱き締める。

素直にこういうとこ、可愛いと思うし、羨ましいと思う。


私がこれぐらい素直で、甘え上手だったら、もっと伊織とうまくいったのかもしれない。

まあ、全ては後の祭りなのだけれども。




昼休みが終わって、午後の授業を受けていた時。
ふと、合コンかあと心の中で呟いた。

大学に入っても、私は男に興味がなかった。
早く卒業して、またたんぽぽ院に行きたい。


あれからゆっくりと考えた答えを持って。

現場で働くならやっぱりあそこがよかったから。



帰って勉強したいけど…、たまには息抜きがてらいいのかもしれない。


和もきっと笑ってくれる。
そう、思っていた。

まさか、あんな出会いがあるだなんて思ってもなかったから。
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