『世界』と『終』 ——僕がきみを殺したら——
世界がそれを求めているのなら————
なんでもしてみせよう。抗うすべなどない。
この壊れた世界の片すみで、きみを愛そう。
そのために、目をさませよ。
すべてはそこからしか、始まらないのだから————
やわらかな感触から、口を離す。
はじめは目の錯覚を疑った。あるいは、ただの痙攣かもしれないと、自分に言い聞かせる。
期待すればそれだけ、裏切られたときの失望は深いものだから。
———気のせいではない
世界の長いまつ毛が、震えている。
あえかながら、それでも生へとむかう、いつか見た白い蝶の羽ばたきのようなその動き。
扉を懸命にこじ開けているようだ。
なんでもしてみせよう。抗うすべなどない。
この壊れた世界の片すみで、きみを愛そう。
そのために、目をさませよ。
すべてはそこからしか、始まらないのだから————
やわらかな感触から、口を離す。
はじめは目の錯覚を疑った。あるいは、ただの痙攣かもしれないと、自分に言い聞かせる。
期待すればそれだけ、裏切られたときの失望は深いものだから。
———気のせいではない
世界の長いまつ毛が、震えている。
あえかながら、それでも生へとむかう、いつか見た白い蝶の羽ばたきのようなその動き。
扉を懸命にこじ開けているようだ。