パレット~私と君との1440日~
「元気そうね」
前と変わらない優しい笑顔で私に声を掛けてくる。
「そっちもね。」
私も笑顔でそれを返す。
「姉ちゃん!俺ね、運動会で1位になったの!」
いつの間にか私のベッドの上に乗っている、弟。
自慢そうにリレーで取ったであろう、1位と書かれたシールを見せてくれた。
「すご~い!すごいよ、啓太!!」
パチパチと手を叩いて褒めると照れくさそうに笑った。
「僕もね!」
それに負けじと正也も話しかけてきた。