パレット~私と君との1440日~
ービクッ
その言葉に、無意識に肩が動いた。
「やっぱり、いるのねぇ~」
語尾を少し上げて、なんだか楽しそうなお母さん。
隠すのも面倒なので、「いるよ」一言。
「どんな彼氏なの?」
「写真ないの?」
「どこで知り合ったの?」
そう答えた後は質問のオンパレード。
お母さんに限って、そんなことはないだろうけど
一応、彼氏が、"あの"龍斗だと言うことは教えなかった。
だた、
「私を大切にしてくれてるって、分かるくらい、私を大切にしてくれる人」
「そして、誰よりも愛してる人」
そう、教えてあげた。
