「1495日の初恋」

話があるから一緒に帰ろうって、矢島くんが言った。


私は「うん」と返事をする。

私も、ちゃんと言わなければいけない。

このままじゃダメだ。



何度目だろう。

こうして矢島くんと歩くのは。


いつもの公園。
菜の花がきれい。


矢島くんが立ち止まって、私の方を向いて話し出す。


「上原さん、俺ね…。」


矢島くんの様子が、なんかおかしい。

声が震えている。


「上原さん、もう、一緒にいられない。」


えっ…?

私は驚き、矢島くんの顔を見つめた。


「上原さんと、一緒にいられないんだ。」


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