ことば紡ぎ
突然の出来事
「好きです。」

いきなりとは、こういうことなのだろう。
と園田有香は、ふと考えていた。
廊下を歩いていたら、すれ違いざまに見知らぬ男子からの告白。
誰にかな。と周りを見てみると、皆こっちを見ていて、その告白した張本人が有香をみている。
もしかして、私?
という、考えに追いつくまで約4秒。
よし、逃げよう。
という、解決法を思いつくまで、約4秒
計約8秒ぐらいで、無視をすると決め込んだのだが、やはり遅かったらしい。
有香は、その男子にもう一度声をかけられる。

「園田有香さん!好きです!」
「はぁ…そうですか。」

そういって去ろうとすると、周りは驚いた顔をして、こちらを見ている。
変なものには、絡まれたくないものである。
目立つのも、面倒臭いのも嫌いな有香にとってこれは、嫌いなものの塊でしかしかないのだ。

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