Your smile once again

夏休み明け

〈side 葵〉

夏休み明け最初の一日が終わった。

俺と洸は、ミーティングルームへ向かっていた。

東高濱の男子バスケ部の夏は、市大会準決勝で終わった。
三年生が引退したから、俺たちの代だ。

「部長も決まるんだよなぁ」

「あぁ。俺は葵がいいと思うんだよな」

「何でだよ。洸が一番上手だろ」

「いや、俺はほぼ背で選ばれてるようなもんだから。
それに、部長は上手い下手は関係ないしな。葵みたいに、公平に回りを見れる奴があってると思う」



なんだよ、同情かよ?




俺は微妙な気持ちになった。
< 207 / 366 >

この作品をシェア

pagetop