Your smile once again

悩み事

下駄箱を見ると、上履きの上に紙が乗っていた。開くと、


『ワカレロ』


の文字。


私はなにも感じずに、丸めてゴミ箱に捨てた。


その光景を見ていた香澄が、気遣うように言った。


「平気?」
「別に気にしてない」


さすがだね、香澄が笑った。


怜音が、自分の事のように怒っている。


「最低ッ!」


顔が真っ赤だ。優しい子だな、いつもそう思う。香澄が怜音をなだめた。



ふと、隣の下駄箱を見ると笹原はまだ来ていなかった。恐らく、朝練でまだ体育館にいるのだろう。


ワカレロ、って言われても、誰とも付き合ってないのにな。ぼんやりと考えていた。
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