縛鎖−bakusa−
 


悠紀先輩の方から話し掛けて来たのだ。

「誰狙い?こいつ?それとも俺?」って。



悠紀先輩は背は高いし顔もいい。

女子にかなり人気がある。



けれど私は好きじゃない。

見るからにチャラいし、自分がモテると言うのを周囲に自慢している雰囲気を感じて引いてしまう。



美里はそんな自信満々な所も好きだそうだ。

それなら問題ない。

私と美里の好きなタイプが違っているだけの話し。



その日の放課後は、初会話記念にハンバーガーショップに寄って、ポテトとコーラでお祝いした。



美里の今のポジションはファンクラブ会員No.20と言った所か。

ただのファンでも存在を知られていない時に比べれば進歩と言える。



「悠紀先輩がね!」

美里の目は生き生きキラキラして可愛かった。



もしかしてファンクラブ会員No.20から一歩前進?
デートでもするのか?と思ったが違った。



最初に「千歳に超イイ話し!」と言われた事を忘れていた。

そのイイ話しとはこう言う内容だった。



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