星ふる夜に…
て、くらぁ〜。
いきなり暗いことを考えてしまった。
過去がどうのと言っているうちは過去に囚われているままだって証拠だ。
…うん。大丈夫!
ただ、みんなと楽しい学校生活をおくるだけ。
高校からは寮制だし、思いっきり仲間と楽しもう。

ようし、頑張るぞっ!

腹のそこからジンジンと楽しさが湧いてきた気がして、私はボスっと枕に顔を埋めた。
明日から寮生活。
本当に楽しみだ。


この時、私はわざと無視してたんだ。
寮で生活することが、私にとって苦しいことでしかないことを。
とっくに、もうやり直せなくなっていることを。
既に引き返せないところまで行っていたことを。
なのに、回れ右をして、違う道を歩けているって思い込もうとしていた。
この学校にいて、私の心が幸福に満たされることなど、もうありはしなかったのに。
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