ぜってぇお前は女友達!
 学内のパン屋でパンをいくつか買って、ひと気のない教室で一緒に食べることにした。


「ゆな。返事もらえへんかなあ。別にせかす、とかでもないねんけど…」



 早く安心したいねん、俺。



しばらく考えこんでるゆな。
「うーん…。ちょっと待って欲しいんよ。今、はるき以外にもアタシのこと好きって言ってきてくれてる人がいるの。だから、一応、その人の気持ちにも耳を傾けてあげたくて…。」




 正直、安心した。
 ゆなはきっと、そいつの彼女になる。



 それで、アイツと俺は、きっと元通りの仲。俺は、ぜってぇアイツっていう親友を失いたくねえんだ。



「そっかぁ…。別に急いがなくてもええからな…」


ゆなには悲しそうに言っているように聞こえたかもしれない。でも、俺は悲しくなかった。
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