可愛くないって言わないで!!

でもあたしは気にしない。

ひるまない。


見られること、注目されることには慣れてるのだ。



だから真っ直ぐ、彼女の元へ向かった。


教室の真ん中で、他の子たちと同じ唖然とした顔であたしを見ている彼女の目の前へ。



そして、

バンッ!! と彼女の席の机を叩いた。


びくりと肩をすくめた桂木沙弥を、あたしはじっと見下ろす。


近くで見ても、やっぱり綺麗な子。



認めよう。



世界でいちばんは、



“あたしたち”だ。






「あのさあ」


「は、はい……?」


「この学校の制服って、地味じゃない?」


「……え?」



桂木沙弥は、わけがわからないって顔してる。



え。マジで?

なんでわかんないの?


目の前のあたしが
こういうカッコしてるのに?

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