ラベンダーと星空の約束
あからさまな溜息がうなじに掛かり、ゾクッとして首を竦めると、
今度は髪の毛をサイドに流され、首筋をペロリと舐められた。
「あっ…流星ダメだよ、我慢してって言っ…」
上半身を捻り、後ろの流星に顔を向けると、
待ってましたとばかりに、すぐに唇を奪われ、言葉を遮られた。
6年前のキスはチュッて触れるだけの可愛い物だったのに、
成長した流星のキスは、こんなにも濃くて深い。
すぐに私の息も熱くなり、体の奥が疼いてしまう。
流星の左手がTシャツの裾から入ってくる。
右手はショートパンツから出ている私の太ももを、ゆっくりと上下に移動していた。
飛んで行きそうになる理性の尻尾を必死に掴み、唇を外して声を上げた。
「流星…あっ…だ…ダメだってば!」
しかし流星は手の動きを止めてはくれない。
それどころか太ももを摩っていた右手は、内ももに移動し、中心に向けツツツと指先を滑らせていく。
「流星、ダメっ!」
「ダメ…? 紫だって、熱くなってるのに?」
「それは流星が刺激するから…んっ…」
「ねぇ紫…
俺の布団を君の部屋に敷くことはできなくても…夜這いは有りだよね?」
「え?何言って…」
「有りって言って?
言わないと…ここで脱がしちゃうよ?」
流星の指先が、私のショートパンツのチャックに掛かる。
外はダメだよ、論外だよ!
しかもライトアップ中のラベンダー畑の前なんて、
真夜中だけど、まだお客さんが見に来る可能性もあるのに!
焦る私を、さらに流星が追い詰める。
「ほら…外でするのと家の中でするのと、どっちがいいの?
夜這い有りって言わないと…」
ショートパンツのチャックが半分下ろされた時、叫ぶ様に言ってしまった。
「あっ有りです!!」
夜這い承諾の言葉を聞き、流星はやっと攻撃を止める。
彼の腕に包まれながら、息を整え、顔見上げた。
「狡いよ」って文句を言うつもりだったのに、
満足気な笑みを纏う彼の雰囲気が、余りにも艶めかしくて…
つい見惚れてしまう。