ラベンダーと星空の約束
部屋の中は生活できる環境に整え終わり、特に今急ぎでやらなければならない事はない。
今日の夕食何にしようか…
疲れたからお茶漬けでいいや…
ぼんやり考えていると部屋のドアがノックされた。
開けてみると、瑞希君がニッコリ笑って立っている。
今日の服装は紺色ワンピースに白いエプロンの、クラシックなメイド服。
入寮初日は制服コスプレだったけど、今日はメイドコスプレなのか。
「お嬢様、お迎えに上がりました!」
「えーと… 何のお迎えでしょうか?」
「紫ちゃんの入寮歓迎会だよ!
食べ物もどっさり買い込んできたから、一緒に来て!」
「じゃあ、制服着替えてから…」
「その紺ブレ、紫ちゃんに超似合ってて可愛いから、そのままでいいよ。
と言うより、それでいて?僕、制服フェチだから!」
「え…きゃあっ!」
瑞希君はいきなり私をお姫様抱っこで抱え上げると、廊下を走り階段を駆け降りて行く。
彼は私より5cmほど身長が高いだけ。男子にしたら小柄な体型。
腕だって女の子みたいに細いのに、
その華奢な体のどこにこんな力があったのか…
しっかりと私を抱えているけど、落とされるのではないかと怖くなり、彼の首にしがみついてしまった。