野良猫との一週間


さっきって…


「俺を飼ってくれん?って言うたんよ。住んでた家兄貴夫婦に取られてもうて、無一文でどないしよ思うた時に優愛を思い出したから。」


『災難ね…って、思い出したって前に会ったってことじゃないの?』


「ん?あぁ、俺の一目惚れ。」


恥ずかしげもなくそう言ってのけた慎に、唖然とする。


『てことはだよ。一目惚れした女の家に転がり込んだってこと?』

「…あるバーでな?相席になってな?優愛ぐでんぐでんやったんよ。そん時惚れてもうて、家まで送ったんやけど、優愛覚えてへんのや。また会いに来てもええ?言うたらうんって言ったんに、次会うたらすっかり忘れてんやもん。せやから言うた。なんか悪いことしたか?そもそも俺は『あーごめんほんとごめん』


どうやらお酒の勢いでとんでもないことをやらかしたらしい。


慎のマシンガントークを止めてから、自分の酒癖の悪さを呪った。

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