初恋が君だなんて、ハードルが高すぎる。
「うーん、まあ、無理しちゃだめだよ?」
心配そうに顔を覗き込む乃愛ちゃんは本当に可愛い。
「…乃愛ちゃんは?」
「へ?」
「鹿原くんと!」
『鹿原くん』
その名前を出した途端、かぁっと真っ赤になる乃愛ちゃん。
「いや、私は、その」
「あははっ」
「もう…からかわないでよ…!」
鹿原くん、っていうのは、鹿原恭介くん。
乃愛ちゃんの幼なじみで、家も隣。
隣のクラスの、バスケ部のエースだ。
乃愛ちゃんは昔から鹿原くんが大好きなんだけど鹿原くんに対しては素直になれないらしい。