初恋が君だなんて、ハードルが高すぎる。
12.さよならしたくない



「夕陽ちゃん」



ある日の放課後。

帰ろうとしたところを呼び止められて振り返ると、冬花さん。




「は、はい…」


「ちょっと、話さない?」


「え…」




話すのは少し怖かったけど、コクリと頷いてついて行く。

入ったのは、学校の近くのカフェ。



私はココア、冬花さんはロイヤルミルクティーを飲みながら、向かい合う。





「…」

「…」




マグカップでミルクティーを飲む冬花さんは誰が見たって綺麗で、可愛くて。


こんな人に、勝てるわけない。





「…ちょっと聞いたんだけど」


「はい…」


「絢星と、どうして付き合ったの?」






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