初恋が君だなんて、ハードルが高すぎる。




「ほら、次バレーみたいだよ」




乃愛ちゃんにそう言われて、慌ててバレーコートに向かう。

南雲くんのおかげで空振りすることは少なくなったけど、まっすぐボールを打ち返すことはできない。


やりたくないなぁ、バレー…




「よし、頑張ろう!」

「おーっ!」



みんな気合が入ってるみたいで、怖い。

どうしよう、私のせいで負けたら…。




「夕陽、ほら気楽にやれば大丈夫だよ!」

「あ、ありがとう…!」




気楽に…


気楽に…




そう言い聞かせてはいても。





< 71 / 247 >

この作品をシェア

pagetop