華は儚し

投げられる質問に困りながらも

丁寧に答えていっていた霧里が、具合の悪い様子で、



「すみません、

しばらく席を外させてもらいます」


「駄目だ。

何処へ行く、私らは客だ」


初めての酒に酔っているようで

顔を赤くし、俺に助けを求めるような目をしたと思えば、


目を反らしたのだ。




「お前が欲しい…霧里」

< 46 / 221 >

この作品をシェア

pagetop