田中のくせに!!






ゴミ捨て場について、



ポンッとゴミ袋を放り投げる。







…教室に戻ったら。





友梨にゴメンって言おう。



それで、全部話そう。明日。二人に。





そんなことを決意して、クルリと背を向けた瞬間





「…どうも」




「……ど、ドーモ」





驚きすぎて、思わず片言になってしまった。





だってそこには、笑みを浮かべた花凛ちゃんが立っていたから。




手には、ゴミ袋。





「偶然だね」




花凛ちゃんがフワッと微笑む。




「…そ、そうだね…じゃぁ」





あまり人見知りはしない性格。




だけど花凛ちゃんに対しては





どう接していいか分からない。






すごすごと立ち去ろうとしたあたしの背中に、「待って」と花凛ちゃんが声をかけた。







「ちょっとお話しない?」







< 392 / 467 >

この作品をシェア

pagetop