好きって気づけよ。




うろたえる私を見て、凪くんはからかうようにくすくすと笑った。



うう。

本当に私とは正反対だ。


余裕って顔してる……。



それからケーキを食べ終えても、しばらく顔の熱は冷めなかった。




「心愛、まだ顔赤い」


「う……。凪くんのせいだもん……」


「……なるほどな。心愛には言葉よりも行動のほうが伝わるってことか」


「へ? それってどういう……」


「なんでもねーよ。ほら、勉強再開」




また教えてくれないんだ。



ふくれながらも勉強を再開させたけれど、今日はあまり集中できなかった。


100%、凪くんのせいだ。




 :

 :

 *

 ・

 
< 39 / 356 >

この作品をシェア

pagetop