シワ
拓也side
今日もまた、君と歩けない。
本当はもっといっぱい連れて行ってあげたかった場所がある。
僕がもっと強かったら、君との思い出ももっと沢山作れるのに。
そんな僕の側に文句も言わず居てくれる君は、やっぱり僕の好きな君のままで。
でも、僕は君に何もしてあげられないから
それがどうしようもなく歯痒くて。
そんな僕に君はいつも言ってくれる。
「今のままの貴方が好きよ。」
僕の大好きなその笑顔で
君はそっと微笑んだ。