真白な彼女

現在、時刻、18:30

小鳥遊、帰宅予定、23:00over

小鳥遊家を後にして、とりあえず駅の方向へ歩いている。
とりあえず、収穫はあった。
帰り際に、お母さんは言っていた。

『そういえば、七海。携帯も解約しちゃって連絡が取れないのよ。夜のアルバイトなんてやってて…心配だわ』

アルバイトをしていのにも関わらず、携帯を持たない。いや、持てない程に状況が苦しいんだ。
小鳥遊さんがアルバイトをしてる何て聞いたこと無い。
恐らく、今までの携帯も、お小遣いで賄えていたのだろう。
それすら勿体無い位、お金の放出が激しいのだと思う。
後の事は、本人に聞かないと分からない。

『帰れ白石』

そう、後の事は小鳥遊さん本人に聞かなければわからないのだ。
ん?帰れ?

『後は、僕が引き受けるから、もう帰るんだ』
『何故にそうなるのです?』
あれ?心の声が出た?
『女の子が夜遅くまで、出歩いていたら危ないだろ…。それに、親も心配するから』

あら?さっきまでとはえらく違う意見を。まぁ、でも此処で帰る覚えも流石に無いわね。
『月見里君。私は大丈夫だよ。それに、小鳥遊さんに、話を聞けるチャンスなんだし、このまま帰れないよ』
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