花とミツバチ



「…ふぅ、やっと着いた」

「任務完了、ですね!」



そうしてやってきた4階の会議室で、どさっと段ボールを置いてひとつ息をこぼす。



「あっ、あの!藤田先輩!」

「?」

「今度、デートしませんか!」

「デート?」



すると突然彼から発せられたのはデートの誘い。二人きりになる機会を待っていたのか、今がチャンスと言わんばかりに言う彼に首を傾げ彼を見た。



「いや、付き合って貰ったはいいけどそれらしいこと何もしてないなと思いまして…だから、よかったら」

「…うん、別にいいけど」

「本当ですか!?やった!!」



まぁ、デートくらいなら…そう軽く思うものの目の前の彼はやった、とすごく嬉しそうに万歳して喜ぶ。



(…すごい喜んでる)



ただ、出かける約束をしただけ。

それだけで頬を染めてすごく嬉しそうにするから、つられて笑みがこぼれてしまう。



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