花とミツバチ
7.花ひらく

13.愛を伝えて




「…、」



目を覚ませば、いつもの部屋。

いつもの朝。いつもの、日常が始まる。



(…眠…けど眩し…)



カーテンの隙間から差し込む太陽に抵抗するように寝返りをうち、寝ぼけた目で隣を見れば、伸ばした俺の左腕を枕にして眠るのは愛しい彼女。



「…すー…」

「……」



伏せられた長い睫毛、少し開いた口。穏やかなその寝顔に込み上げるのは、抑えきれない愛おしさ。



彼女…藤田先輩と付き合って、二ヶ月と少し。

新年度を迎え、入社一年を過ぎた俺にも後輩が出来たりして…ますます忙しさを増す最近。

相変わらず先輩は仕事中はイラついていることが多くて、正直怖い。けど前と違うのは、仕事が終わればそんな彼女の笑顔が見られること。



(今日も可愛い…)



その愛しさを表すように、まだ眠る彼女の頬や額にちゅっちゅっとキスをする。


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