モラトリアム

澪ちゃんを水が包んでいく。
澪ちゃんは無表情で僕を見ていた。

やがて、水は頭の高さまで来ていた。
水槽の深度は3m。
一応、息が出来る様に、20cmほど蓋から水位を下げていた。

澪ちゃんはニコニコしながら泳ぎだした。
服が重かったのだろう。
裸になっていた。

僕はそれを見つめる。

1時間経った時、澪ちゃんは、僕に対して初めて合図を出した。

澪ちゃんは手を自分の股に抑えている。

多分トイレに行きたいのだろう。

僕は澪ちゃんを見つめて首を振る。
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