恋愛メンテナンス
すると、永田さんの顔が私の側に寄って来て、耳元で止まった。

な、何?!

まさか、キス?!

「一箱じゃなくて、カートンがいいなぁ~」

甘い声で言われて、また変なとこでフワッとして…。

怒ってんのに、キュンとした。

私は横目でチラリと見ると…。

ほらまただ…。

キスした後みたいな顔してんの。

しかも頭を軽く傾げるもんだから、

「カッ…カートンね」

言う事聞いちゃうじゃんよぉ~!

「うん。助けてもらったんだから、アタリマエ。分かった?」

もぉいいわ!

見つめるな!

側に寄るな!

ムカツクのに、キュンキュンして、訳が分からなくなるわ!

私は慌ててまた離れて、その場から立ち去った。

少し駆け足しながら思った事。

永田さんって、間近で見るとやっぱりカッコイイ。

小さく動いた口唇がセクシーだった。

やだ!

性格悪いイケメン!!

でも、握り潰したタバコを見て、名がらを知る。

なるほどね、了解しました…。



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