恋愛メンテナンス
last 最強コンビ?!
「新聞取って下さいよぉ~」

私は扉の前で、腕組みをして言ってやる。

「新聞は取りたくなったら、こっちから連絡しますからぁ、今日はとっとと帰って下さいよぉ~」

偉そうに見下して言ってやる。

「そこを何とか、お願いしますからぁ~」

新聞の勧誘者は、私が女だからって粘って言ってくる。

「あなただってノルマあるんでしょ?こんな所で時間潰してないで、とりあえずはもっと所帯持ちの大きめのアパート回ったらどうですかぁ?」

こういう奴には、輝の口調で言ってやるのが一番。

夕方過ぎたこの時間は、食事の準備で忙しいのに。

輝、帰って来ちゃうじゃないのさぁ。

「奥様お願いしますよぉ、旦那様に頼んで下さいよぉ」

あらっ、やだわ。

奥様って私?旦那様って輝の事?

何言ってるのかしら、この人…オホホ(笑)

私は照れながら、アタフタする。

そして噂をすれば、後ろから静かに現れる私の愛するダーリンの輝さま。

「何なんだ、あんたはぁ…」

輝は厄介そうな目付きで、睨み付けた。

「もしかして新聞の勧誘?」

私は頷くと、勧誘者がモノも言わぬうちから毒を吐きまくった。

「新聞はこっちが取りたくなったら連絡すっから、とりあえず今日の所はとっとと帰ってくんねぇかな。疲れてるからイラついてんだぁ」

あっ、同じ事言ってる。

「あんまなぁ、しつこく勧誘したら逆に客は取れねぇよ?もう少し勧誘マナー、勉強してから回れや」

私を部屋に押し入れて、輝はそう言って玄関の扉を無理矢理閉めた。

閉めた途端にキス。

「としこぉ、ただいまぁ。大丈夫だったか?寂しくなかったかぁ?」

ギュッとされて、頭を撫で撫でされる。

「寂しかったに、決まってんじゃんよぉー!」

私も輝にベッタリ引っ付いて、部屋に入る。

「よしよし、としこぉ。メシ食ったら、たっぷり可愛がってやるぞぉ」

激しく頭を撫で撫でされて。

なんかちょっと、動物扱い。

「チューしてやるからなぁ」

とか言いながらキスされる。

輝ってば、家の中で2人で居る時。

全然、人が違うんだもん。

「メシ何ぃ~♪…おぉっ、カレーじゃん?としこの作るカレーは美味いからなぁ…」

おいおい。

カレーでほめられても、嬉しくないし。

私は輝と、今は静岡で2人で1LDKの201号室に住んでいる。

私の引越しも無事に済ませて、輝はこっちに戻ったついでに、うちの両親と会って、結婚の報告を済ませてくれた。

そして、その夜はお世話になった営業所の人たちにも結婚の報告をして、送別会プラス私たちのお祝いで、飲み会を開いてくれた。

輝は本当に常識人で、紳士的で、申し分のない男。

さすが所長になれるだけの器。

何かが壊れたりすると、すぐに直してくれて、無理だとすぐに業者に連絡をする。

面倒臭がり屋の大雑把な私の代わりに、ゴミ当番も当たり前のようにやってくれる。

食事の後片付けも、もちろんのこと。

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