friendship
第一話 出逢い

高校3年生になった。
アタシには、2人の仲間がいる。
友達でも、親友でも無いけど。

ただ・・・騒いでるのが楽しいだけ。
仲間の名前は、門倉奈々と中山沙織。

奈々は喧嘩は強いわけじゃないけど、
人を不幸にするのが得意。

沙織は、アタシの幼なじみ。
強いアタシを尊敬してるらしい。


「亜紀ー、午後からサボろ」
「今日はやめとく」
「は?ノリ悪いなー」


そして、アタシの名前は桜井亜紀。


「ごめん」


奈々の言葉を聞かずに、屋上に向かう。
奈々は沙織を連れて、教室に入った。


「やっぱ1人が楽だ・・・」


屋上の柵によりかかり呟く。

しばらくボーッとしていると、
誰かがアタシの肩を叩いた。


「亜紀ちゃんも朝からサボりー?」
「・・・誰」
「ひどいなー!進級して、クラスメートになってもう2ヶ月なのに」
「ってかさ、あんたにサボりって言われたくないんだけど」


追い払うように睨みつけても、
笑顔でこっちを見つめてくる。

普通なら、怯えて逃げ出てくのに・・・。
何か調子狂う。


「ウチの事は真央って呼んで」
「無理」
「じゃあ、真央ちゃん!」
「嫌」
「んー、永原ちゃん?永原?」
「あのさ、いい加減にしろよ!!」


持ってた鞄を柵に投げつける。
彼女は途端に真顔になり黙りこんだ。


「ごめん、亜紀ちゃん。ウチはただ、亜紀ちゃんが心配で・・・」
「心配されるような事してねーよ」
「屋上に毎日来るでしょ?亜紀ちゃんさ、毎日同じ表情してる」
「何言ってんだよ」


彼女のまっすぐな視線が離れない。
自分の感情が丸出しなのかと不安になった。


「いつも何考えてるの?」
「あんたに関係ない」
「じゃあさ、ウチがここに来る理由・・・教えてあげる」


彼女は空を見上げて目をつむる。


「長く生きられますようにって、神様にお願いしてるの」
「あんたさ、まだ若いんだし・・・病気でもないのに簡単に死んだりしないだろ」
「亜紀ちゃんは逆の事考えてる」


見事に言われてしまった。
確かにアタシは考えている。

ずっと前から・・・どんな時も。


「透視能力あんの?」
「無いよ、そんなの」

彼女は笑って答えた。
私は真面目に聞いたつもりだけど、
そこは別に良いや。


「早く死にたい・・・そう思ってる」
「ウチは生きたいよ。何が何でも」


アタシはまだ、彼女が何故こんなにも
生きたいと願うのか知るはずがなかった。

彼女は大事なことを
アタシに話してくれなかった。





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