初恋の人へ。




1年間お世話になった教室に、私は入る。



すると、葉月が飛びついてきた。




「沙良ぁあ~!!」

「もう、葉月。まだ式も始まってないのに」

「だっでぇ~沙良とはなれだぐない~」

「よしよし」




朝から号泣している葉月を
私は慰める。

今は余裕ぶってる私だけど、
きっと式が終わったら泣いてしまうだろう。





見慣れたこの教室にも
もう入ることはなくて。

そう思うと、寂しくなってくる。



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