性別「少年」属性「乙女」
林くんは、大きくよろけたけど。
それでも倒れずに、また走り始めた。


でも。
少し、足を引きずってる。


心配になって、ボクはゴール地点に向かった。
なんとか一位のまま、林くんはゴールして、それでも、その場にうずくまってる。


「林くん!」


心配している他のクラスメイト達の横から、ボクは林くんに声をかけた。
林くんが、顔を上げる。


「大丈夫?」
「あんまり、大丈夫じゃないかもな」


言いながら、林くんが抑えていた左の足首から、手を放す。

うわ。
赤くなって、すごく、腫れている。


「もしかして、骨、折れてるんじゃ」
< 481 / 525 >

この作品をシェア

pagetop