性別「少年」属性「乙女」
尋ねた瞬間。
ボクは、温かい腕に、抱きしめられていた。


「マコト。……どうして、おまえ、こんなことばかり、するんだ」


陸さんの腕の中は、とても温かくて、優しくて。
ボクは、そっと、頬を寄せた。


そうして、気付く。

ボク、ベッドの中で、陸さんに、抱きしめられているんだ。


「陸さん、どうして?」
「やっぱり、イヤだろう?俺はこんなふうに、マコトのことが好きなんだ。……逃げたいなら、今のうちだよ」


陸さんは、いったい、何を言っているんだろう。


逃げる、なんて。

ずっとずっと会いたかった陸さんが、ボクの側にいてくれるのに。



「陸さん。……ボク、陸さんの顔が見たいよ」
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