磁石な関係

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「金子、そんな顔するな」

チームの一員、キャプテンの松山が俺の頭をポンポンと叩く。

「うるせぇ。汚ぇ手でさわんな」

潔癖症のせいか、汚れてない手でも、触られるだけで虫唾が走る。


今日は日曜日。
普通、俺が小学校のときから所属している野球チーム【T.A】は、休日は一日練習か、練習試合が毎週と言っていいほど入っている。

休みがないこのチームのスケジュールには頭を抱えてうんざりするが、日に日に強くなっていく自分の実力が確かめられるのも良いところで、それほど嫌ではない。

だから今回も二つ返事で試合出場した。

ーでも…


「相手チームが高校生だなんて聞いてねぇぞ」

そう、相手チームが自分の高校の野球チームだった。
もちろん、俺が野球しているなんてみんなは知らない訳で、相手チームは混乱している。


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