おとななこども

3~会長の彼女―解決編―

その日の放課後。

「…と言う訳なんです。

信じてもらえましたか?」

会長が言ったので、
「はい…」

あたしは返事をした。

会長の隣に視線を向けると、背の高いモデルのような女性が立っていた。

腰まである黒髪…うん、今朝クラスメイトが噂していたのと一緒だ。

じっと観察するように見ていたら、彼女の唇が開いた。

「何か…とんでもない勘違いをさせちゃったみたいね。

本当にごめんなさい」

申し訳ないと言うようにペコリと頭を下げようとした彼女に、
「花梨さんのことを桃に話さなかった僕も僕だから」
と、会長が止めたのだった。
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