先生の「特別」にしてくださいっ!

決意新たに

「私は、たきのりに嫉妬しています!」

彩音に言われる。

「ええ?いきなりなんの宣言だよ!」

私が驚くと、

「まあまあ、彩音も落ち着いて。
凛はまだ病み上がりなんだから。」

雪乃が庇ってくれた。


あの後、先生達兄弟は
ずっと私の面倒を見てくれた。

兄の方に家を出ると言ったあとだし、
先生と話すのとか気まずいかとも思ったけど、
何の自慢でもないが、
私はシリアスな雰囲気をぶったぎる能力は
あると自負しているので、
普通に楽しく会話していた。

おかげで私は日曜と月曜の2日で治り、
学校を休んだのは月曜だけで、
本日火曜日には、元気に登校した。

で、ただ今は昼休みなんだけど…

「たきのりは音感ないけど、
誰よりも素晴らしい表現力を持ってんだよ?
なんでこの話を断るわけ?
そんな才能あるのに!本当、嫉妬するわ!」

彩音が怒っている。

理由は、文化祭での合唱部の出し物である
ミュージカルの代演を断ったから。
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