先生の「特別」にしてくださいっ!
「一也?お前、青原一也だろ?
転校したって聞いてたけど、
こんなとこにいたんだ?」

突然、
男子5人の集団が一也に話しかける。
青原とは一也の旧姓。

そして、あの制服は…
この近くにある有名私立中学の制服。
私も中学受験したから、なんとなく覚えてた。

「しょ…正ちゃん!?
正ちゃんこそ…なんでこんなとこに?」

と、一也。
一人は一也の知り合いらしい。

たしかに。
なんで、こんな公立小学校に
私立の中学生がいるんだ?

会話の流れ的に、
一也が去年、
転校する前にいた学校の子っぽいから、
母校でもないだろう。

「んあ?新たな舎弟探し。」

「え?」

は?今、なんつった?

「なわけねえだろ?
こんなすぐ騙されるなんて、
一也はまだしょぼいな。」

「…………」

一也は黙る。
なんだ?こいつら不良か?

「お、もしかして、
こっちは、お前の姉ちゃん?」

「…………」

一也はまだ黙っている。

「姉ちゃんなんだろ?
うわ!すっげえいい女じゃん!」

なんなの?この感じ悪いガキは。

と思ったらこっちに
ずんずん近寄ってきて、
私が臨戦態勢をとろうとすると。
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