計算づけのヒロインが愛した正義のヒーロー

誠人くんにばれちゃったしね。


そういう君は

見たことない優しい笑顔で微笑んだ。


「ついでにお腹の中の赤ちゃん見ますか?」


「…また、明日いくので、

そのときに…」


震える手は彼女を

引き留められなかった。


デジャヴにさいなまれるか、

ぼろくそ言われて落ち込むか。


「…ぼろくそ言われて

落ち込んだっていいじゃないか」


「え?」


「…俺…愛奏が世界で一番愛してる。

だから、今ここで結婚しよう!」


目を一杯に開いた愛奏は、



「―…ごめんなさい」



と答えて、病院を出た。


< 82 / 82 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:4

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

華は儚し
L.B./著

総文字数/57,401

恋愛(純愛)221ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
―それは江戸時代の頃の話である。 生きることさえ許してもらえない花魁がいたそうだ。 ある男と出会うまで人が彼女を目に入れることがなかった。 女が生まれた理由。 生きてはならなかった理由。 そして… 男を愛してしまった理由。 華は儚し。 清く美しい女の末路を物語として残そうか。 “恋をしていけない一人の花魁の純愛物語”
人形の妹と王子の兄
L.B./著

総文字数/29,419

恋愛(純愛)149ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
本に書かれている兄妹の恋物語なんて、 俺らにとっては鬱陶しい事実。 いろんな人間から反対されては離されて、 愛しい妹が余計に恋しくさせてしまうものだ。 妹に近づく人間は全て許さない…――

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop