シェアハウスのミュージシャン

「ひろ、はよー」

「おはよーー。」



挨拶してくる奴全員に挨拶を返して、自分の席についた。



まだ、隣の沙織は来てなかった。




「ひろー。」

「お!賢介、哲!」

「あれ?沙織は?」

「まだ…」

「そーいや、沙織何部だったっけ?」

「おい!沙織は、」

「柔道部!」

「そう!えっ!」

「ちょっと!覚えといてよね!」

「あれ?沙織、朝練終わったのか?」

「そうですよー。あと、早く帰ったら、」

「?」

「チャイムとっくになってますけど…」

「やべ!ー!ー!ー!ー!ー!」

「朝から、うるさいな。」

「まぁな、」

「ふわぁー。眠たい…」

「あ。沙織…」

「何?」

「あのさ、朝ごはん…」

「あ!パンの方が良かった?」

「あ。いや。そのありがとな。」

「いいよ。別に、」

「てか、何時に起きてんだ?」

「いつもは、6時ぐらい。」

「早いな…」

「そっから。顔とか洗って、朝ごはん作って食べて、制服とか着替えたらもう時間だもん…」

「そら、眠いな…」

「ん。ちょっと寝る…」

「ああ。おやすみ…」




「沙織ー。おはーょ…」

「あれ?寝てんの?」

「ああ。」

「そっかー。つまんないなー。」

「あ、大高、」

「なに?」

「沙織。今日お弁当?」

「いや、知らね」

「そっか、」


ゴソゴソ


「よし!弁当箱は無いか…」

「何なんだ?」

「え?いや別に。お弁当無かったらお昼ないでしょ?だから、売店行って買ってくるの。沙織の分も」

「ああ、」

「じゃ。光、行ってくるねー。」

「はーい。」




「沙織とシェアハウスしてんだって?」

「え?あー、まぁな。」

「どう?」

「どう?って別に」

「はぁ。アタックしないと沙織は気付かないよ。」

「何がだよ、」

「沙織の、事好きなんでしょ?」

「おい\\\\\本人ここにいるぞ\\」

「大丈夫!今は爆睡してるから、」

「…」

「で?好きなんでしょ?」

「別に…今は、バンドで精一杯だ!」

「ふーん。」




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