甘いカンケイ



「はあ……久しぶりに熱唱はノド痛いわ」

「も~、美和ってば、歌上手すぎ!」


あたしたちは駅近くのカラオケで二時間ほどノンストップで熱唱し続けている。

さすがに久々過ぎてノド枯れそう……。


「ちょっとごめん、トイレ行ってくるね。」

「行ってらっしゃ~い」


あたしは部屋を出てトイレに向かう。

ああ、ドリンクバー飲み過ぎたかもなあ。

そんなこと思いながら曲がり角を曲がろうとしたらドンっと誰かにぶつかったあたしはしりもちをついてしまった。


「…っ!」


イタタタタ……


「ごめんね…大丈夫?」


優しくかけられる男性の声に顔をあげると凄いイケメンで爽やかなスーツを着た男性があたしの顔を心配そうな顔で見つめていた。


「………」

「…どこか痛む?」


ハッとなったあたしは目の前の男性に随分と見惚れていたことに気づいた。


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