精一杯のLOVEをあなたに。。。
「あのさ~斗真くんは?」


意識が朦朧としつつある香織が、やっと斗真のいない事に気付いたみたいだ。


「あっ…そういえばいないね」


そんな風な言葉を返した。


それでも、この胸のモヤモヤしたものをぬぐいさりたい。


そう思って、近くにいたバーテンくんに声をかけた。


「あのさ…
さっきまであそこに座ってた黒髪の綺麗な人いたじゃん?

全然見た事ないんだけどさ…常連さん?」


「あ…?もしかしてエリカさんの事っすか?」


このバーテンくん、何か話してくれそうな感じ。


「エリカさんていうんだ。綺麗な人だよね…?」


「でしょ~。
実は、斗真さんの彼女だという噂なんすよね~」


「………」


聞いたのは私なのに

そんな重要なことを意図も簡単に口にした、目の前のバーテンくんに腹立たしさを感じた。


同時にショックも隠しきれず、言葉を失う。


そして
そのショックは、更に大きなものへと変わる。



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