誰よりも優しい総長様


「慶、学校お疲れ様。」


「おう。」


そう言うと、慶はあたしがベッドに座るのを手伝ってくれた。


「ありがとう。」


「ったく、早く治せよな。」


そう言うとベッドの隣にある椅子に腰掛けた。


「分かってるよ。」


すると慶はあたしから目線をそらすと鞄の中を弄り始めた。


「どうかしたの?」


そう訪ねたとき慶はあたしに1枚の色紙を差し出してきた。


「ん。クラスの奴らから。」


あたしはそれを受け取るとその色紙を見た。


族の集まるクラスで、みんな敵どうしの筈なのに…


そう思えば自然と笑いがこみ上げてきた。


< 115 / 159 >

この作品をシェア

pagetop