逢いたい~桜に還る想い~
「……トーコさんも、……澪も……泣かせてばかりでごめん……」
郁生くんが、また謝るから……
「……郁生くんの、ばか……」
「……ごめん…」
「謝ってばっか……」
「……うん…」
「……郁生くんが、好きだよ……」
「……うん…」
「…………」
「…………」
会話が途切れ───あたしと、郁生くんは、
どちらからともなく、三度目のキスをしていた。
軽く触れあうだけの、
あっという間に離れていったそのキスに───悲しみが溢れ、胸がきしんだ。
これが、最後………