嘘吐きなキミ
一章目

嘘だらけの日々





窓の隙間から流れる風が私の首にまとわりつく茶髪のロングヘアーを揺れる。




ー冷たい風...。





目の前にある窓から覗く青空に浮かんでる様々な雲の形を見つめる。




あの雲、怪獣みたい。その雲はチューリップに見える。




子供みたいなこと考えながら青空に向かってため息をつく。




ーあ、あの雲...




「輝!!!」




聞き慣れた声、聞き慣れた言葉が私の鼓膜に響く。




「何ボーっとしてるの?もうお昼だよ!!」




心配してくれるかのように三つ編みで
可愛く盛った黒髪のお団子をした紗世が私の顔を覗きむ。




「早く行かないと清也先輩と会えなくなっちゃう!!!」




いや、心配してない。清也先輩という紗世の彼氏と会えなくなるの心配してると言ってもいいのだろうか。



「ごめん。ちょっとかんがえことし「知ってる」




話終わらないうちに返事した紗世。




イラっとする、わけでもなく話のキャッチボールが苦手な私とっては助かるし話しやすい。




「じゃ、行こ。」



作り上げたピエロのような笑顔で返事する。




ぱっちりおめめして可愛い顔立ちしてる紗世だけどぶりっ子な性格のせいなのか嫌われ者。



私は女らしくて可愛いんだと思うけどなー。



そんな事考えながら重い足取りで食堂へ向かう。

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