始まりのチョコレート
「あいつね、全然分かってないんですよ」
矢野くんは、続ける。
おそらく、私が苦しくなるであろう話だ。
それを、今にも泣きそうな声で話し始めるものだから、余計にこっちまで、胸が痛くなる。
自分から話を振ったくせに、おかしいんだけど。
「やめとけって言うのに、馬鹿な男にばっかひっかかって、平気で彼氏できたとか、言って」
「・・・・・・・・」
「まぁ、それで突き放せない、俺も俺なんだけど」
やっぱり・・・
こんな話聞いたって、
もやもやするだけだった。