この愛に抱かれて
「帰ろ? おうちに帰ろ?」


利恵の問いかけに、響子は首を横に振った。




もう帰らない




そう決めていた。



自分が帰れば、また同じことの繰り返しだ。



みんなに迷惑をかけることはしたくなかった。



現に、最近の利恵はイライラすることが多かった。


怜と響子の折り合いが、上手くいかないことに悩んでいた。



響子はそのことを敏感に感じ取っていた。
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